【シリーズ】PXCを支えるプロフェッショナルたち:仕事でも地域でも大切にしているのは「コミュニケーション」と「環境づくり」  

(Interviewer:PXC株式会社 UTSUSU編集長 田村 典子) 

Interviewee:

PXC Inc. Chief Marketing Officer/デジタルマーケター 田中 裕也 氏

 

シリーズ第2回目は、PXCの基幹事業であるAMAIZIN事業グループで、多くのクライアント様案件のご支援を頂いているPXC Chief Marketing Officer・デジタルマーケター 田中 裕也 氏 

― 田中さんには、我々PXCがクライアント様からご依頼頂いているデジタルマーケティングに関連する仕事を中心にご支援を頂いていますが、田中さんがデジタルマーケターになろうと思われたきっかけや経緯を教えていただけますでしょうか。 

(田中氏)僕は大学を卒業して直ぐにWeb制作の会社に勤めまして、WebデザインとかコーダーをやりながらWeb制作のディレクターもしていました。 Web受託の制作会社で15年くらい仕事をしていたので、Web制作に関わることは、だいたい一通り経験しました。 官公庁系の何万ページもあるような大規模リニューアルや、CMS(Contents Management System)構築やゲームコンテンツなどのシステム系案件など様々な事業・企業案件の制作なども担当していました。

― かなり大がかりなWebサイトの制作を経験されているのですね。 

(田中氏)そうですね。そういったWebサイト受託系の制作会社から、その後、ECのパッケージベースでECシステムを構築する事業会社に転職しまして、そこでB to Bマーケティングの統括部長としての経験をし、それを元に8年前に独立しました。 

― 我々PXCとは、どのようなきっかけでお付き合い頂くことになったのでしょうか。 

(田中氏)僕が独立して1年くらい経った頃、ご縁あってPXCの創業者で現Prozy株式会社(https://prozy.jp/)の川崎会長や、PXCの菅野CEO、飯澤COOと始めはゴルフを通じてだったのですがw、頻繁にお会いするようになり、そこでお仕事の話やなどコミュニケーションを取るうちに、「一緒に何かやりませんか?」というお話をいただいたのがきっかけです。 その頃ちょうどPXCではデジタル化を推進していこうと力を入れ始めた時期で、PXCが得意としていたリアルな販促分野(フィジカル分野)とデジタルを融合させていこうという流れの中で、「AIGENIC(アイジェニック)https://pxc.co.jp/utsusu/project/609/」というAIソリューションサービスをPXCとして展開するので、そのプロモーションを手伝ってほしいというお話がそもそものはじまりです。 

― 次に、田中さんがお仕事をされる上で、大事にされていることなどがあれば教えて頂けますでしょうか。 

(田中氏)僕が仕事をする上で大事にしていることは、やっぱりコミュニケーションですね。 仕事柄、基本的なやり取りはslackやchatworkといったデジタル上でのコミュニケーション、会議もZoomといったオンラインが多く、どうしてもコミュニケーションをライトにやりがちです。 単純な確認や報告などはライトなやり取りが適していると思いますし、適材適所だとは思いますが、全体方針や人によっては捉え方が違うニュアンスが含まれる内容など、相手が何を考えているのか意思を汲み取ることとか、クライアントさんの商品を顧客の方々にどう届けるのかとか、どういう伝え方をするのか、それを受け取る人たちにどう刺していくのか、それってやっぱり重要なコミュニケーションだと思うんですよね。 

なので、僕は仕事をする上で色々な人とのコミュニケーションそのものを丁寧にするよう日頃から心掛けています。当然、人と人との生身のコミュニケーションもそうですし、デジタル上でのコミュニケーションでも、できる限り丁寧にしようと意識しています。 例えば「これ出来ました」ってメールやデジタルでメッセージを送る時も必ず直ぐ成果物が見れるようなURLをつけて送るとか、本当にちょっとした気遣いというか、それを積み重ねていくようにしたいなと思っています。

― コミュニケーションを円滑にするための工夫を惜しまないということですね。

(田中氏)仕事で関わる全ての人たちが少しでもストレスの無いようにと思っています。 

― 現在、仕事において勢力的に取り組まれていることや、特に力を入れていることなどがあれば教えてください。 

(田中氏)もともとはWebデザインやコーダーもやっていたので、その時はそういった技術の最新情報を注視していたんですけど、今は少し上流の観点というか、クライアントのビジネス領域の視点で物事を捉えて会話できるような情報収集や思考に重きを置いています。

― クライアントとクライアントのビジネスをよく知るということですかね。 

(田中氏)はい、当たり前のことですが、良く知るよう努めています。それ以外で今、特に僕が重点を置いて見ているのは、やっぱりAIですかね。 PXCの「AMAIZIN(アメイジン)https://amaizin.biz/」も、その1つですけど。実はAMAIZINの立ち上げも、このインタビューシリーズの第1回で登場された大橋さん(https://pxc.co.jp/utsusu/interview/1078/)とPXCの飯澤COOと僕と3人で六本木のとあるホテルのカフェで「こういうのをやりたいよねー!」って話していたのがそもそものスタートでして。 

AMAIZINの開発は、何度も3人で話をして、大橋さんは凄い熱量で「こういうものですか⁉こういうものですか⁉」って、とにかく作って、作って、確認して、確認して…って、めちゃくちゃスピーディーに開発に取り組んでくださいましたね。 僕と飯澤COOはそれを確認して、「そうそう、こういう形ですよね!」「そうですね、とにかくやっていきましょう!」という感じで進めてきて、結果、今のAMAIZINサービスの提供に至っています。

― AMAIZINは、それが立ち上げの始まりなのですね。

(田中氏)そうですね、最初はそれがきっかけです。僕と大橋さんと飯澤COOの3人ではじめましたが、他にも似たようなサービスが少しずつ出始めている中で、違いをつけるためにどうするか?という話になり、プロのライターが文章を書く工程をAIで完全再現しようということになり、当時ライター組合の代表だった佐々木さん(現PXCのAMAIZIN事業グループリーダーの佐々木役員)のライターとしての知識やノウハウが付加されて出来たのが今のAMAIZINというわけです。 

― なるほど、そうでしたか。今日はAMAIZINの開発経緯について貴重なお話をお聞き出来ました!ありがとうございます。 

― 今後、デジタル分野や、その他ビジネス上で、田中さんがやってみたいと考えていることがあれば教えてください。

(田中氏)そうですね、僕が今やっているデジタルマーケティングを一緒にやっていく仲間をどんどん増やしていきたい、そういう環境づくりをできたらと思っています。 僕が今まで得てきたデジタルマーケティングの知識や経験やコミュニケーション手法を共有して、僕みたいな動きができる仲間をどんどん増やしていって、一緒にチームとして仕事をしていきたいというのが、僕が今一番注力してやっていることですかね。 特に優秀な人は独立したり副業したりすることが多い時代なので、企業や会社という組織じゃなくても、個々をつなげ、それで一つのチームを作ることで、様々な案件に柔軟に取り組んでいけたらと思っています。 

― それでは、次にお仕事以外で、田中さんが何か熱心に取り組んでいらっしゃることがあれば教えていただけますでしょうか。 

(田中氏)仕事以外で云うと、今は子どもの野球ですね。 

― 子どもさんの野球の応援ですか?それとも野球の指導ですか? 

(田中氏)子どもたちの野球の指導です。子どもの野球チームのヘッドコーチとして入らせて貰っています。そのチームでは、今年、区の大会で春と夏それぞれ優勝しました。 

― すごいですね!レベル高いですね! 

(田中氏)そうですね、ありがたいことにw。プライベートでは、その子どもの野球の指導に力を入れている感じです。子どもたちの応援とサポートですね。 仕事もそうなんですけど、今の時代はとにかく環境づくりが大事だと思っていて。実際、今どきの公園ではキャッチボールすることさえも禁止になっているところが多いんですよ。 

― え?そうなんですか? 

(田中氏)はい。それで、子どもたちが伸び伸びと活動できる場所を提供してあげたいと思い、今は毎週水曜日、子どもたちの為にグランドを確保しています。そういった環境づくりは、実は仕事にも共通していると思っていますね。特に仕事はパフォーマンスが大事だから、仕事がスムーズに出来たり、良いアイデアが浮かぶような環境を作っていくっていうのは非常に重要だと思っています。

ー 子どもたちの活動においても、仕事でも「環境づくり」が大事というお話が出ていましたけど、「環境づくり」ということそのものも、田中さんが今後やりたいと思っていらっしゃることの中心にあるように感じました。 

(田中氏)そうですね、子どもたちの環境づくりの考え方は、僕の仕事に対する考え方と結構イコールになっているのかなと思っています。 都内の小学生が伸び伸びと活動ができる環境が少ないので、もう少し今の仕事に余裕が出てきたら、そういうものを作ってあげられるような仕事が出来たらいいなと思っています。 あとはスポーツとビジネスをつなげるといったことにも興味はあり今色々と考えています。 

― それでは最後に、田中さんが仕事をする上で、今まで影響を受けた人とか、出来事とか、今の田中さんの考え方を形成しているような事柄があれば教えていただけますでしょうか。 

(田中氏)僕は、大学は国際文化系の学部新設1年目に入学したんですけど、そこでのゼミの教授からの受けた影響が結構大きいですね。教授は元々外資系の超大手企業の研究をされていた方で、いわゆる企業人を経験した教授だったので、そういう点で普通の研究だけに没頭している教授とは全然違い、僕らが社会に出た時に即戦力になることを前提に色んなことを教えてくれていました。めちゃくちゃ厳しかったですけどね。“Photoshop”ってソフトがあるじゃないですか、そのめちゃくちゃ分厚いリファレンスを英語で読まされたりしてました。当時は「なんでこれを英語で読むの⁉って」って思ってましたね(笑)。 

― でも、国際文化学系の学部ですもんね。 

(田中氏)僕は英語の単位は1回落としましたけどね(笑)。 

あとサーバーをゼロから作る課題などもありました。でも、そのサーバーを構築する為の情報は何も与えて貰えないので、自分たちでとにかく調べてやるしかなくて、その時の経験が後々仕事に生きていると思います。 

― 確かに普通の先生は最初から先生としての経験しかないので、社会の中での企業やビジネス上の実践的なことをご自身の経験から教えてくれる先生というのは貴重ですよね。 

(田中氏)企業人視点で色々と必要なスキルを考えてゼミのカリキュラムを組まれていたと思います。当時はすごく大変でしたけど、今になって思うと有難いなと思っています。 

― 田中さんは、そういう先生に影響を受けて、社会に出る前の学生の頃からリアルな社会で対応しなきゃいけない能力とか危機感みたいなのものが醸成されたんですね。 

(田中氏)今思うと、そうですね。 

― ちなみに、学生時代からデジタルの業界で働くことを決めていらっしゃったのでしょうか? 

(田中氏)そうですね。大学3、4年生の時にはもうWeb系の会社に行くぞ!って思っていました。でも僕、実は就活はしてないんですよ。 

― そうなんですか? 

(田中氏)はい。僕は考え方が体育会系というか昔気質なので(笑)。何か習得するなら先ずは「仕込み」から「皿洗い」からっていう考え方で、先ずアルバイトとしてWeb制作会社に入って、そこから技術を学んでっていう自分の理念に基づいてやってきた感じです。

― お話をお聞していると、田中さんは、人とのコミュニケーションを大切にしたいとか、仕事でも柔軟に連携できるようなチームを作りたいとか、地域の子供達の野球ができる場を作るとか、多くの人たちと一緒に何かをやるということが考え方の根底にあるような気がしますね。 

今日はお忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただき有難うございました。

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