セールスプロモーションの世界で活きる印刷

ロケーションに応じて シチュエーションに応じて

紙の印刷物は完全に不必要な存在なのか?

環境への配慮はもはや誰しもが当たり前にすべき事柄であり、配慮しなければ人類の未来に関わるゆゆしき問題です。この問題を前に、現代において資源の無駄の筆頭といわれても致し方ない紙の印刷物の話を、あたかも必要枠であるかのように綴るのは聊か愚かしいことであり、誤った視点と捉えられるかも知れません。しかしながら、人々が“生きる”ということは、動植物のように只その生命活動を継続・維持することではなく、社会の一員として社会とともに暮らす事だと考えたなら、環境配慮を最重要視すべきといっても全ての資源活用を根絶やしにすることが唯一無二の正しい選択とは言えないのではないでしょうか。とはいえ、ここで世界的な環境問題と人類の文化や生活様式の関係性およびその善悪を述べる気はもちろんありません。ここで伝えたいことは、世界の限られた資源である「紙の印刷物」は、プロモーションの世界で大切に有効活用されているというお話です。

アフターコロナ以降、人々のリアルな交流は活発化

アフターコロナ以降、生活様式が大きく変容を遂げた一方で、昨今ビフォーコロナに劣らない数のイベントやリアルな場でのコミュニケーション活動が増加しています。このことは、人々が単に生きるために必要な利便性のみを追求しているのではなく、多くの人々と共に過ごし、触れ合い、関わっていく暮らしを必要とし、また自然とそれを選択していることの表れともいえます。一方ここで述べたい事として、イベントや催事では、ある一定の短い期間、そこに集まった人々を誘導したりお知らせしたりするサインや告知物が必要となりますが、そのようなロケーションにおけるサインや告知物は概ね大きなサイズでの展開が必要とされます。つまりイベントや催事においては、その必要性から今でも大判の印刷物が大いに活躍しているのです。もちろんこれらには環境に配慮した材料が積極的に使用されており、また何度も使い回せる仕様の検討や、防炎などの安全性にも十分配慮した材料への移行がスタンダード化しています。

デジタル機器よりも印刷物の方が環境配慮に適している場合も

イベントにおいて、ある意味デジタル機器よりも印刷物の選択肢が適正といえる側面には、以下のような視点もあります。仮にイベントや催事会場でサイン・告知・掲示物がすべてデジタル機器限定であった場合、それに伴いどのような事象が発生するでしょうか。イベント会場や催事の場所は、そのほとんどが設備を付帯したものではなく、基本いかようにでも活用が可能となる単なる「ハコ」です。従って仮にイベント会場のサイン・告知物全てをデジタル機器限定にした場合、出展者や催事主催者が使用するデジタル機器を各々が搬入することになりますが、基本デジタル機器は精密機器であり、その輸送にはそれ相応の梱包形態が必要となります。ここに費やす梱包資材の量を皆さんは想定できますでしょうか? 実際、厳重な梱包に必要となる資材は相当な量になります。これこそ資源の無駄ともいえるのではないでしょうか。またデジタル機器の多くは元のサイズを可変することができない為、大きなビジョンは大きな積み荷として大型トラックで配送しなければなりません。その大型トラックの輸送によって排出されるCO2の環境問題はどうなのでしょうか。これらのことは単純な比較ではなく当然安易に判断できない事柄ではあるものの、時と場合によっては、紙の印刷物を活用することも環境配慮の一手段になるという視点も是非知っていただきたく思います。

紙の印刷物の利点

何より紙の印刷物の利便性は、軽量・可変性(容量の圧縮)・廃棄の容易さにあります。また、大きなイベント会場および店舗では、環境配慮の視点だけでなく、輸送や廃棄による無駄の削減や、地震や災害による設置物の落下による事故やケガへのリスクヘッジ等、安全性の面からも適切な選択肢を考える必要があります。そういった視点でみれば、紙の印刷物も、使用するロケーションやシチュエーションに応じて、今後も柔軟に選択すべきものだといえるのではないでしょうか。

 

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