YouTube事業成功の秘訣はデータ分析! 月間再生回数 3億超までの道のり

木田 健斗(きだ けんと)
PXC株式会社 執行役員 AMAIZIN事業グループ
営業ユニット ユニットリーダー
東京工業大学工学部建築学科卒業後、東京建物株式会社に入社。その後、2021年にKDKN株式会社を創業し、20を超えるYouTubeチャンネルを運営、及び複数のチャンネル売却を行う。運営するチャンネルの合計登録者数は70万人を超え、月間再生回数は3億回超を達成。2024年10月より、PXC株式会社にジョインし、執行役員に就任。AMAIZIN事業グループの動画をメインにしたデジタルマーケティング事業を管掌。
コストをかけずに認知拡大ができるYouTubeは、企業にとって採用や売上促進に有効なコンテンツです。ところが、ノウハウのないままチャンネルを立ち上げると、YouTubeならではのメリットを活かしきれません。そこでPXCは、YouTubeのスペシャリストの木田健斗を10月より執行役員に迎え、動画の運用代行をする「動画マーケティング支援事業」を立ち上げました。今回は木田に、YouTubeに注目した理由やノウハウを確立するまでの経緯、今後の展望をインタビューいたしました。
需要の高まりに注目して、YouTube事業で起業を決意
わたしは副業としてYouTubeを開始し、YouTubeチャンネル売却を経験したのち起業をしました。独立をしてからは、今年で3年目になります。YouTubeに注目したのは、事業として大きな「将来性」を感じたからです。当時はコロナ禍の巣ごもり需要で、中高年齢層向けの新ジャンルが誕生するなど、YouTube人口が爆発的に増えた時期でした。外出が制限されWeb上で申請や予約をしなければならず、高齢者のスマートフォン普及率が上がったことも、YouTube視聴者数の上昇に拍車をかけました。そのため、他のコンテンツプラットフォームと比較して、年齢層や男女比に偏りが少ないYouTubeに注力したいと考えました。
ただ、独立直後から順調に進んだわけではありません。がむしゃらに原稿の作り方や動画編集を学んで投稿をしていたものの、再生回数が伸びませんでした。成果を出そうと奮闘しすぎた結果、体調を崩して数ヶ月寝たきりに近くなった時期もあります。ですが、その期間に試行錯誤して培ったノウハウのおかげで、今では20以上のYouTubeチャンネルを運営し、登録者数も70万人を超えています。月間の再生回数は3億回超を達成しました。これからはPXCが立ち上げた「動画マーケティング支援事業」の総責任者として、これまでの経験を存分に注ぎ込みたいと思います。

再生回数を伸ばすのは、センスではなくデータ分析
私のYouTubeチャンネルの立ち上げ方法は、徹底的な競合調査からスタートします。まずは競合調査を通じて「視聴者が見たいものが何なのか」を言語化してサムネイルや動画内で表現できれば、再生回数が伸びるからです。チャンネル運営の要となるのは、体系的な組織づくりです。全てのノウハウをマニュアルとして整備し、「原稿作り」「動画編集」「全体のディレクション」など、各工程の担当者間で共有しています。この仕組みにより、一貫したクオリティを保ちながら、複数チャンネルへの展開もスムーズにおこなえるようになりました。
加えて、多くのチャンネルの再生回数を安定して伸ばすために、感覚ではなくデータに基づいた意思決定を重要視しています。運営するすべてのチャンネルで、プログラミングやAIを活用して再生数に影響を与える要素を分析し、その結果を元に動画の改善を繰り返しているのです。YouTubeのアルゴリズムは頻繁に更新されますが、20以上のチャンネル・数億の再生回数の推移から得られる豊富なデータを活用することで、変化にも素早く対応ができています。このように、「再生回数を伸ばすこと」に関しては確固たるノウハウを確立してきました。
今後は、単なる認知拡大にとどまらず、企業の売上向上や採用強化といった具体的な成果に貢献ができるよう、精一杯尽力してまいります。
(取材・執筆:朝野めぐみ、編集:大森ろまん)
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