燕三条の海賊王が掲げる、世界に誇る“モノづくり”の旗
株式会社ドッツアンドラインズ

PXC’S PARTNER COMPANIES
(Interviewer:PXC 株式会社 UTSUSU 編集長 田村 典子)

Interviewee:株式会社ドッツアンドラインズ 代表取締役 齋藤 和也 氏
― PXCが運営する国内唯一(*1)の販促特化型ビジネスマッチングサイト「ハンソクエスト」のメンバー企業 株式会社ドッツアンドラインズhttps://dotsandlines.co.jp/様では、JR東日本の燕三条駅2階で、情報発信を基にした国内メーカーと地場企業をつなぐマッチングサービス『燕三条こうばの窓口』を運営されています。本日は、この燕三条こうばの窓口のエントランスを美しく飾る、齋藤代表が全ての企画・クリエイティブをプロデュース・ディレクションされた“情報発信媒体”『燕三条企業図鑑』についてお話しをお聞きします。
*1:2024年10月時点、自社調べ

燕三条こうばの窓口(https://factory-window.jp/)
―「燕三条こうばの窓口」のエントランスで一際目立つ、様々な企業のロゴが印刷されたこちらのカードは、どのような経緯で生まれたものなのでしょうか。
(齋藤 氏)企業マッチングというサービスを展開するにあたっては、当然デジタルでの情報発信も考え、実際にウェブサイトでも実施していますが、企業との連携を出来るだけリアルなものにしたい、という基本方針と云うか、大事にしたい“想い”があって、デジタルだけでは無いフィジカルな質量の有る“モノ”を媒体にしました。それはモノづくりという視点において、燕三条が誇る金属加工以外でも、当然紙のモノづくりに対しても僕らはリスペクトをしているので。
― モノづくりの視点から“モノ”である媒体に拘られたということですね。
(齋藤 氏)それもありますし、マッチングサービスの本質を考えるに、実際の技術力は現場を見てもらわないと伝えきれないわけで、一方で仕事を依頼する側も自分たちが求める技術はその目で確認したいわけですから、結果その出会いはやっぱり“アナログ”なんですよね。それに仕事を依頼したい県外の企業の殆どの人たちは、新幹線の燕三条駅を利用しますから、この場所でこういう手法で情報発信していくことは、かなり有用だと思っています。
― 仰るとおり、とても理にかなっていますね。しかも、とにかく一際目を引くので、媒体としての“見せ方”も、とても素晴らしいと思いました。
(齋藤 氏)こういう企業紹介って大概パンフレットみたいなものになりがちですけど、県外から足を運んでくるメーカーさんたちは、やっぱり一度に多くの企業さんの情報を持って帰りたいと思うんですよ。でもパンフレットみたいなものだと数社分を持ち帰るだけで結構、荷物になっちゃいますよね。この企業カードなら、仮に150 社分の情報として持ち帰ったとしても全然荷物にならない。それに、いつでも手軽に見返せる仕様になっているのも、この媒体の最大の強みだと思っています。

エントランスに並ぶ様々な企業様のロゴを印刷したカード
― こちらの企業カードには、呼び名というか名称はありますでしょうか。
(齋藤 氏)『燕三条企業図鑑』という名称です。
― 図鑑! まさに“言い得て妙”ですね!
(齋藤 氏)全てのカードの左上にパンチ穴をあけていて、気になる企業のカードを全て束ねてボルトで一纏めに出来る仕様になっています。
― ボルトで留めて一纏めに出来るのですね!仕様もオシャレですし、利便性抜群ですね!このボルトも無料ですか?
(齋藤 氏)勿論、無料です。
― すごいですね!
(齋藤 氏)カードの表面に企業ロゴ、裏面には企業の特徴や社屋・工場の写真を掲載しています。県外から来られたメーカーさんは、はじめて行く場所も多いですから、行ってみたものの、どこに社屋があるのか、どこが工場か分からないといったことが無いよう考えました。
― 傘下にある各企業さんは、自社のカードとして図鑑パーツは貰えるのでしょうか?
(齋藤 氏)皆さん、こちらの「燕三条こうばの窓口」に来て自社のカードを持っていかれますよ。名刺代わりとか、パンフレットを渡すレベルでは無いようなシチュエーションでも、気軽に渡せたりするので便利なんですよね。最近このカードを会社のカウンターに置いている企業さんも結構いらっしゃいます。

燕三条企業図鑑
―『燕三条企業図鑑』が生まれるまでのストーリーみたいなものはありますか?
(齋藤 氏)僕が展示会に行った時などに感じていた課題を解決できる仕様にしたいと思いました。名刺だけだと企業の特徴までは伝えられないし、パンフレットとかは、わざわざ作らなきゃいけないというハードルもあるし。渡す側にとっても、受け取る側にとっても有用で有効なものは何か、って考えた結果この仕様に辿り着きました。
― この仕様になるまで、具体的な形やサイズの検討にはだいぶ時間を割かれましたか?
(齋藤 氏)いや、もう一発で決めましたね。こういう形にしよう!みたいな。小さ過ぎると名刺と同じ存在になっちゃうし、年配や高齢者の方もいるので、そもそも見にくいし。でもその一方で、最近の若い人たちはミニマリストが多いので、大き過ぎても喜ばれないだろうと思いましたし。
― それで云うと、「燕三条企業図鑑」という名称も形状と共に生まれた感じですか?
(齋藤 氏)そうですね、企業カードを集めると燕三条の企業図鑑になるというコンセプトですね。
―「図鑑」って言葉だけで、そこに掲載される企業が無数にあるイメージですよね。
―「燕三条企業図鑑」もそうですし、駅の構内に貼られている御社の告知ポスターもそうですし、こちらの「燕三条こうばの窓口」の入り口も、スペースも、とにかくオシャレだなっていう印象で。これらのプロデュース・ディレクションは、全て齋藤代表自らが行っているそうですが、そもそも斎藤代表の経歴にクリエイティブなお仕事の経験があったりするのでしょうか?
(齋藤 氏)いや、デザイン的な範疇でのクリエイティブな仕事には一切関わっていないですね。
― そうなんですか⁈ どのクリエイティブデザインを見ても一気通貫した御社「らしさ」を感じますよね。ブランディングがしっかりされている印象です。
(齋藤 氏)でも、いつも悩みながらやっていますけどね。(笑)
― 最近の御社の活動についてお聞かせいただけますでしょうか。
(齋藤 氏)基本、弊社は国内メーカーと地元企業のマッチングサービスを基盤とした会員ビジネスですが、全国に似たようなビジネスをされている企業さんって割といるんですよね。そのひとつが、まさに御社PXCさんですよ。今後は、そういった各地の企業会員組織と連携を強めていくということも考えています。連携しながらお互いにお互いのサービスを発展させていけたら良いなと。
― 御社の展開されているマッチングサービスは、希望すればどんな企業さんでも加入できるのでしょうか?
(齋藤 氏)僕らの展開する企業のマッチングサービスは、月額会費1 万円でPR を代行するシンプルなものですが、会員になっていただくかどうか判断するための審査があります。会員になって頂いて、組織として連携する価値のある企業さんでないと、本質的なサービスの意味を成さないですし、企業さん自身が自分たちで何とか頑張って行こうとする姿勢とか、先を見据える姿勢がないと、会員になっても結局意味がないと思うので。例えば会員になって企業同士の繋がりを大事にしたいとか、連携することで一緒になって新しいビジネスチャンスを作っていきたいとか、そういう“意志”のある企業さんに参加して頂きたいと思っています。
― 加入の際に審査があることも、一種、御社の会員組織のブランディングの一環になっているのですね。
(齋藤 氏)はい。それと、弊社のマッチングサービスは、案内窓口というか会員募集要項とかは一切ないんです。会員になりたければ問い合わせてくるだろうという考え方です。勿論、僕らのような組織があること自体は、メーカーからの相談や案件依頼を創出する目的で、すごく頑張っています。東京でのPR 活動は勿論ですが、全国あちこちでもPR 活動をしています。
― 会員企業になる為の審査があることによって、今現在会員である企業様にとっては、ある種それがステータスになっているということですよね。
(齋藤 氏)仰るとおりです。僕らの展開している組織の会員だからこそ、この「燕三条企業図鑑」にも載れるんだっていうことを本当に大事にしていきたいです。今、傘下にいる会員企業の方々の為にも所属している組織を安っぽく見せたくないですからね。とにかく「偽物」は作りたくないです。これも、もともと大事にしているモノづくりの発想としてですね。「本物」のモノづくりをして、薄利多売を止める。良い品質のモノづくりを真剣にやって、そして、その価値を買う人にきちんと理解して貰う。売れる数が少なくても、むしろ良いものをつくって、それ相応の対価で買ってもらう。そういう当たり前のことをすることが、地方創生で有り、企業に勤めている多くの社員や家族の生活を向上させることにも成るわけなので、僕らドッツアンドラインズとしては、この燕三条の本気のモノづくり企業たちと共に、出来るだけそういう考えを持っているメーカーに知って貰い、活用して貰って、そして、それが大きな案件に成れば、燕三条の企業間で各々の得意分野を細分化・連携してモノづくりをしていくことで、結果、皆にメリットが生まれるような、そういった土台を築き上げていきたいと思っています。
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